▲川崎F新加入のジョアン・シミッチがゼロックス杯で早速プレー
■北海道コンサドーレ札幌
札幌は昨季の主力がベースとなる。そこに青木亮太、岡村大八ら新戦力が、どこまでレギュラー争いに迫れるか。ベールに包まれたオケチュク・ガブリエルのブレイクも期待されるポイントだ。2年ぶりに復帰した小野伸二の存在も、チームに良い影響を与えてくれるだろう。
■ベガルタ仙台
昨季低迷した仙台は、昨季の得点源だった長沢駿の移籍による得点力不足が懸念される。マルティネス、氣田亮真の獲得によりサイドアタッカーは充実したが、最前線は皆川佑介とエマヌエル・オッティの獲得に留まった。CSKAモスクワへの復帰が見込まれた西村拓真を完全移籍で獲得して頭数を揃えたが、戦力的には現状維持といったところか。
■鹿島アントラーズ
昨季は積極補強を敢行した鹿島だが、今季は静かなオフを過ごした。補強はルーキーと外国籍選手のみ。アルトゥール・カイキとディエゴ・ピトゥカの2人のブラジル人が、昨季からのプラス材料だ。一方で奈良竜樹、山本脩斗が抜けた最終ラインの選手層にはやや不安を残す。ルーキーの常本佳吾を含め、若手の台頭が求められるだろう。
■FC東京
FC東京は、昨季ブレイクの兆しを見せた原大智の移籍がややマイナス材料だが、それを除けば不安な点は見当たらない。逆に青木拓矢と渡邊凌磨を獲得した中盤の選手層は増しており、最終ラインにも元ブラジル代表のブルーノ・ウヴィニを獲得。既存の戦力をベースに新戦力を組み込みながら、悲願の初優勝に向けて準備を整えている。
■川崎フロンターレ
大黒柱だった中村憲剛氏が引退し、アンカーとした輝きを放った守田英正も海外へ移籍した川崎Fだが、名古屋からジョアン・シミッチを獲得し、小塚和季と塚川孝輝という計算の立つ戦力も補強。昨季、レンタル先の福岡でブレイクした遠野大弥の復帰も、小さくない上積みとなる。シミッチが富士ゼロックススーパーカップで早速機能していたことを考えれば、今季も王者に大きな死角は見当たらない。
■横浜F・マリノス
横浜FMは、昨季の得点源であるエリキの流出は痛手で、ジュニオール・サントスの引き留めも叶わなかった。得点力の低下が懸念されるなか、エウベル、レオ・セアラの新助っ人コンビの早期フィットが、王座奪還のカギとなる。一方で最終ラインに岩田智輝を獲得。CB、SBにも対応するこのユーティリティーの補強は、大きな上積みだ。
■横浜FC
J1での2年目のシーズンに臨む横浜FCは、斉藤光毅が海外へと旅立ち、一美和成と小林友希の2人が所属元へと復帰した。伸び盛りの若手の退団は痛手だが、渡邉千真、伊藤翔、小川慶治朗、高橋秀人ら経験豊富なタレントを補強。安定した戦いを実現し得る戦力を手にした。彼らが額面通りの働きを示せれば、残留という目標にも十分に手が届くのではないか。
■サンフレッチェ広島
昨季も補強が少なかった広島だが、今季もピンポイント補強に留まった。昨季のチーム得点王だったレアンドロ・ペレイラの移籍が痛手と思われたが、柏から期限付き移籍した先の横浜FMでブレイクを果たしたジュニオール・サントスをすぐさま補強。得点力は互角ながら、機動力、献身性の高さを踏まえれば、L・ペレイラ以上に活躍する可能性も秘めている。甲府から加入した今津佑太も最終ラインの競争力を高める存在として期待される。
■アビスパ福岡
昇格チームの福岡は、外国籍選手を積極補強し、残留を狙う。FWにはC大阪で実績を積んだブルーノ・メンデス、中盤にはベルギー出身のジョルディ・クルークスを迎え入れた。長谷部茂利監督のスタイルは確立されているだけに、彼ら新戦力の融合がカギとなる。最終ラインを支えた上島拓巳が所属元へ復帰するも、鹿島から奈良竜樹を補強し、ダメージを食い止めている。全体的な選手層の薄さは気がかりながら、残留を実現し得る戦力を整えた印象だ。
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